寒い冬の季節、庭に訪れる小さな鳥たちは私たちに多くの癒しと発見をもたらしてくれます。
本記事では、冬に庭で出会える鳥たち、庭づくりのアイデア、観察のコツなどを詳しく解説します。
この記事で分かること
- 庭での野鳥の観察方法がわかる
- 庭に野鳥を呼ぶ方法がわかる
- 野鳥を呼ぶ庭づくりのアイデアがわかる
【冬の庭に鳥を呼ぶ】 冬の庭で出会える鳥たちとは?
冬の庭にやってくる鳥たちは、寒さをしのぎ、エサを求めて行動範囲を広げています。特に以下のような鳥たちを目にする機会が増えます。
- メジロ
緑色の羽と白い目の縁が特徴的。冬は果実を好み、特に庭に置いたミカンによく集まります。 - ヒヨドリ
大きめの体で鳴き声が特徴的。実のなる木を探し回る姿がよく見られます。 - シジュウカラ
モノトーンの美しい羽を持つ小さな鳥で、昆虫や種子を好んで食べます。 - スズメ
一年中見られるおなじみの鳥ですが、冬は仲間同士で固まって移動する様子が観察できます。
また、地域によってはツグミやジョウビタキといった渡り鳥が見られることも。
こちら↓の記事では冬に庭に見られる鳥をレア度別に50種ご紹介しています。またよく食べるエサなども。気になる鳥をチェックしてみてください。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】鳥が集まる庭を作るための工夫
鳥たちが訪れたくなる庭を作るためには、いくつかの工夫が必要です。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】① 植物選び
実のなる木や常緑樹は鳥たちにとって重要なエサ場や休憩場所になります。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】冬に実をつける木
- 柿
- ナンテン
- ピラカンサ
我が家ではキウイなども冬まで実をつけているので人気です。
また椿など冬に咲く花も蜜が好きなメジロやヒヨドリに人気です。
ドウダンツツジや椿などの低木は鳥の隠れ家や止まり木になるのでおすすめ。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】②水場の設置
冬は水が凍りやすいため、鳥たちが水を飲んだり体を清潔に保つ場所が不足しがちです。浅い皿に水を張っておくと、彼らが喜んでやってきます。
また、小さな池などがあると水生昆虫などの住処となりそれが鳥のエサにもなります。
池には石など置いて鳥が止まりやすい環境にすると○
【冬の庭に鳥を呼ぶ】③家庭菜園
収穫の少ない冬は家庭菜園は関係ないと思われるかもしれませんが、畑という環境は鳥たちにとってエサの宝庫になります。
家庭菜園で鳥が来るワケ
- 土の中の豊富なエサ
- 野菜の残骸
- 雑草にある豊富なエサ
肥沃な土にはミミズやカナブンなどの幼虫が住みつき、それが鳥のエサとなります。
また、葉物野菜の食べない部分なども鳥の種類によってはエサになります。
雑草は虫の住処兼エサとなるため鳥たちもこぞってやってきます。
多様性が豊かな畑ではエサも豊富になるため鳥たちがやってきやすく、また、エサが豊富にあることを知った鳥たちが畑の害虫も食べてくれるというメリットも。
鳥を呼ぶためには、なるべく農薬を使わず、雑草も綺麗に刈り取りすぎずにいたほうが良いでしょう。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】 鳥の観察を楽しむためのポイント
鳥の観察は、その行動や鳴き声をじっくり見ることで、より楽しさが増します。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】時間帯と場所選び
野鳥の観察にベストな時間帯
鳥たちは朝早く活発に動くことが多いので、日の出後1~2時間が観察のベストタイム。
冬は早い時で朝5時から色々な野鳥が観察できます。
鳥の種類によって、朝に庭に来る時間帯が異なっているので色々な時間帯で庭を観察してみましょう。
野鳥の観察におすすめの場所
警戒心の強い野鳥は家の中から観察するのがベスト。
家の中の様子は、鳥たちから見える時もあるのであまり動きすぎず、気配を消しましょう。
警戒心が強くなかなか来てくれない時はカーテンを閉めて隙間から観察したり、レースカーテンを使ってこちらの気配を感じないように工夫しましょう。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】観察道具の活用
鳥を観察するにはある程度道具が揃っているとより一層楽しめます。
おすすめの野鳥観察道具
- 双眼鏡:持ち歩きが出来、さっと観察できる優れもの。
- カメラ:瞬間を写真に収める楽しみも増えます。知らない鳥が来たら後から特定する為にも必要。
- 野鳥の図鑑:来た鳥の特定や生態を知るために必要不可欠。知識を得ることでより観察が楽しくなります。
庭から野鳥を観察するのにはフィールドスコープもおすすめです。
持ち運びは多少不便ですが、庭という限られた場所で観察するのには最適です。三脚で固定できるので、エサ台が見えるように固定しておくといつでも間近に野鳥が観察できます。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】野鳥観察の注意点
野鳥は観察するにあたってのいくつかの注意点があります。
庭での野鳥観察の注意点
- 気配を消す
- 根気強く待ち続ける
- 近隣の迷惑にならないように
庭で野鳥を観察する為にはなるべく動かす、騒がないこと。
野鳥は警戒心が強く、エサがあればすぐ来てくれる種類は限られています。
色々な種類の野鳥に来てもらうためには根気よく待ち続ける姿勢も大切です。
また、近隣の家が近い場合はカメラや双眼鏡の使い方も気をつけましょう。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】冬の庭で役立つアイテムとエサの種類
鳥たちを庭に引き寄せるためには、適切なエサとアイテムを用意することが大切です。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】① 鳥が喜ぶエサ
ここでは私が実際に野鳥にあげていたエサをご紹介します。
ヒエ・アワ:穀物類は様々な種類の野鳥のエサになります。しかし地面に落ちると暖かくなったら発芽することもあります。
ヒマワリの種:油が多く、冬に好まれる万能のエサ。シジュウカラやヤマガラが良く好む。
ミカンやカキ:痛んだりしたものを半分カットして挿しておく。メジロやヒヨドリが好んで食べます。
牛脂:牛脂はヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラなど多くの鳥の人気のエサ。スーパーなどで売っています。
どんぐり:カケスなどの好物であるほか、どんぐりの中の虫も他の鳥の大好物。散歩がてら集めたものを置いてみて。
薪などに棲む幼虫:薪にはカミキリムシなどの幼虫が沢山います。薪をそのまま置いていてもコゲラなどがやってきますが、中の幼虫を取り出すと他の鳥もこぞって食べてくれます。なければミルワームでも○
【冬の庭に鳥を呼ぶ】② エサ台とフィーダーの設置
エサを与える際には、屋根付きのエサ台や吊り下げ式のフィーダーを設置すると効果的です。風雨を防ぎながら、鳥が安全に食べられる環境を作れます。
エサ台のおすすめの場所
- 窓から見える位置:窓から見える位置に設置することでエサを食べているところを観察できます。
- 窓から3m以上離れた場所:人の気配を感じにくくするためある程度窓から距離を取りましょう。
- 地面:枝やエサ台に止まらず、地面をつつく種類の鳥もいます。ヒエやアワ、幼虫類がおすすめ。
- 低木・茂みの下:警戒心の強い鳥でも安心してエサが食べられる場所を用意するとこぞって来てくれますよ。
- 木の近く:周囲を警戒したり、エサの順番待ちをしたりと木があると何かと便利です。
【冬の庭に鳥を呼ぶ】③ 野鳥を呼ぶときの注意点
野鳥を呼ぶときにはいくつかの注意点があります。
- エサを与えすぎない:自然な食性を乱さないようにすることが大事です。
- 清潔を保つ:病気の拡散を防ぐため、エサ台は定期的に掃除しましょう。
- ご近所に迷惑をかけない:お隣の家に沢山フンをしたり、ミカンやカキの皮を他の家に落していったりすることもあります。
また、与えるエサによっては生態系に影響を及ぼすこともあります。
エサに関しては外国産のものよりも日本産のものを選んだり、野鳥用のエサを使いましょう。
できれば自然や里山に近いエサをあげるのがおすすめ。ミルワームや牛脂など自然界であまり食べないものは少なめに。
自然・里山に近いエサ
- 米
- 野菜
- ミカンやカキ
- 薪や木につく虫
- コンポストなどに居る幼虫
- どんぐりや松ぼっくり
- ツバキなどの花
- ナンテンなどの実のなる木
【冬の庭に鳥を呼ぶ】自然との共生:庭に鳥を呼ぶ意義とは?
鳥を庭に迎えることは、私たち人間と自然とのつながりを深めるきっかけにもなります。
1) エコロジーへの貢献
鳥たちは庭の害虫を食べることで、植物を守る役割を果たします。また、種子の分散を助けるなど、生態系の循環に欠かせない存在です。
2) 癒しと学び
鳥の存在は、観察するだけでリラックス効果があり、日々のストレスを軽減してくれます。また、子どもたちに自然の大切さを教える教材としても最適です。
まとめ
冬の庭で鳥を迎える準備を整えることで、自然との新しい関わり方を楽しむことができます。実のなる植物や水場を整え、静かに観察することで、庭が野生の鳥たちにとって魅力的な場所となります。鳥たちが訪れる庭は、私たちにも多くの癒しや発見をもたらしてくれます。この冬、ぜひ身近な庭で鳥たちと共に過ごすひとときを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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