クローバーとは?基本情報と分類
クローバーは、マメ科トリフォリウム属に属する植物で、世界中に約300種以上が存在します。
その中でも、庭や道端、公園などでよく見かけるのが「シロツメクサ(白クローバー)」です。
基本的には多年草で、寒さにも比較的強く、踏まれても再生する力があります。日本では野生化している種や園芸用に改良された品種が数多く流通しています。
日本で見られる主なクローバーの種類一覧
ここでは、日本でよく見られる、または栽培されている代表的なクローバーを紹介します。
シロツメクサ(白クローバー)
- 学名:Trifolium repens
- 花の色:白
- 特徴:最も一般的なクローバー。踏圧に強く、グランドカバーとして人気。
- 用途:雑草対策、土壌改良、牧草、観賞用
この種は明治時代にオランダからガラス製品を詰める「詰め草」として輸入されたのが名前の由来。現在では全国で野生化しており、四つ葉のクローバーもこの種からよく見つかります。
アカツメクサ(赤クローバー)
- 学名:Trifolium pratense
- 花の色:赤紫〜ピンク
- 特徴:やや背が高く、ふわっとした丸い花が特徴。
- 用途:牧草、蜜源、観賞用
赤クローバーは見た目が美しく、ミツバチの蜜源としても重宝されています。やや背丈が高くなるため、景観重視のガーデンに向いています。
ムラサキツメクサ(紫クローバー)
- 学名:Trifolium medium
- 花の色:濃い紫〜赤紫
- 特徴:赤クローバーに似ているが、より濃い花色。茎が地を這う。
- 用途:観賞用、野草園、自然庭園向け
赤クローバーとの違いは茎が這うように伸びる点です。花色が濃く、グラデーションの美しさが特徴です。
ミヤマツメクサ(深山詰草)
- 学名:Trifolium alpestre
- 花の色:ピンク〜赤紫
- 特徴:山地の草原に自生。野趣があり、希少価値が高い。
- 用途:自然風景、野草園向け
標高の高い場所に自生しており、市販されていることは少ないですが、山野草好きには人気の種です。
その他のクローバー(園芸品種)
名称 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
アメリカンクローバー | 丈夫で成長が早く、北米由来の品種 | グラウンドカバー |
オオツメクサ | 白クローバーの改良型。葉が大きめ | 牧草・観賞用 |
パープルシャムロック | 濃紫色の葉が特徴の園芸種(オキザリス属) | 鉢植え・観賞用 |
※一部、厳密にはクローバーではないもの(オキザリス属)も「クローバー」として扱われることがあります。
観賞用・グランドカバーにおすすめのクローバー種
ガーデニングや雑草対策を目的とする場合は、下記のクローバー種が特におすすめです。
【おすすめのクローバー】◾️シロツメクサ
成長が早く、踏まれても平気。庭全体をナチュラルに演出しながら、雑草も抑えられます。
【おすすめのクローバー】◾️パープルシャムロック
赤紫〜濃紫の葉が特徴で、観葉植物としても人気。鉢植えや玄関先のアクセントにぴったり。
【おすすめのクローバー】◾️アメリカンクローバー
非常に丈夫で、雑草対策に最適。乾燥にも比較的強いため、放任気味でも育ちます。
四つ葉クローバーって特別?その正体とは
「四つ葉のクローバー」は幸運の象徴として知られていますが、これは突然変異によって葉が1枚多くなる現象です。
白クローバー(Trifolium repens)で最もよく見られます。
- 発生確率:約1万分の1
- 原因:遺伝的要因+環境ストレス(踏みつけ・土壌の質など)
- 特徴:他の葉に比べて少し不揃いな形をしていることが多い
園芸用として「四つ葉が出やすい品種」も販売されており、ギフトやお守り植物として人気があります。
用途別・クローバーの選び方と育て方のコツ
目的に応じて、クローバーの種類を選ぶと失敗がありません。
🧑🌾グラウンドカバー・雑草対策に向く品種
- シロツメクサ
- アメリカンクローバー
👉 成長が早く、地面をしっかり覆って雑草を防ぎます。
🌼 観賞・アクセント向きの品種
- パープルシャムロック
- 赤クローバー・ムラサキツメクサ
👉 葉や花が美しく、鉢植えやボーダーに最適です。
🌱育て方の基本ポイント
項目 | 内容 |
---|---|
土壌 | 水はけの良い土(アルカリ性〜中性が理想) |
日当たり | 半日陰〜日なた。種類によっては日陰にも強い |
水やり | 表面が乾いたらたっぷり。過湿は避ける |
管理 | 成長期に刈り込みをすることで、形が整う |
📝まとめ|クローバーの種類を知って、庭や暮らしに役立てよう
クローバーは一口に「クローバー」と言っても、種類は非常に豊富で、それぞれに色・形・性質・用途が異なります。
雑草対策に使える実用的なものから、見た目の美しさで楽しむ観賞用まで、用途に応じて最適な品種を選ぶことが大切です。
また、四つ葉のクローバーや山野草としてのレア種もあり、コレクション性も高い植物です。
「育てる・探す・飾る」——そんな楽しみが詰まったクローバーを、ぜひ暮らしに取り入れてみてください。
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