暮らして分かった浄化槽の徹底レビュー!【仕組みや維持費も】

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ミヨ
ミヨ

自然豊かな生活にあこがれて田舎へ引っ越し。新しい住まいは古民家。その家には浄化槽が付いていました。今日は浄化槽のお家に住んでみての体験レビューです。

この記事で分かることは…

  • 浄化槽住宅の仕組みがわかる
  • 浄化槽を実際に使った使用感がわかる
  • 浄化槽の維持費や月の維持費がわかる

浄化槽の仕組み

浄化槽とは大まかにいうと家庭から出た生活雑排水を微生物の力で浄化してくれるものです。現在主流となっている様々な生活排水を浄化できる『合併処理浄化槽』では、

  1. 固形物をろ材で濾過、嫌気性微生物によって有機物の分解
  2. 空気を好む好気性微生物によって有機物をさらに浄化
  3. 沈殿した固形物を除いた水をさらに消毒して放流

ざっとこんな感じです。もちろん我が家の浄化槽もこのタイプです。

詳しくは『環境省浄化槽サイト(https://www.env.go.jp/recycle/jokaso/)』に載っていますので参考にしてみてください^^

暮らして分かった浄化槽の使用感

今まで普通の市街地に住んでいた私は下水道を使用して生活していました。その頃と比べて浄化槽の使用感はどう違うのか?比較をしてみます。

浄化槽を使ってみた感じた匂いは?

実際に暮らしてみて気になるのが浄化槽から来る匂いですよね。実際のところ、浄化槽のある場所からは特に匂いはしません。しかし、冬などになると微生物の分解する力が弱まって匂いがする場合もあるそうです。実際我が家では真冬かなり寒い地域ですが、匂いが気になったことはありませんでした。

また、微生物の力が弱まるような強い洗剤や、浄化槽に使用してはいけないものを流した場合も微生物に影響があるので匂いが出てくるかもしれません。

ただ、浄化槽とは直接関係ありませんが、使っていなかった男性用の小便器から下水の匂いが漏れてかなり臭かったことがあります。小便器の排水出口を塞ぎ、結局は小便器ごと取り除きました。それ以外の排水溝からは匂いはしませんでした。

浄化槽を使って感じた音の変化は?

浄化槽には微生物に空気を送るためのブロワーが必須です。これはずっと動いているもので実際にブロワーから音がずっと聞こえます。

しかし、ブロワー自体は家のはじっこの浄化槽の近くの軒下に小さくちょこんと置いてあるだけなので、普通に暮らしていて音が気になるということは全くありません。

また、トイレの排水や洗濯機の排水の時に「ゴポゴポ」いったりなど特別大きな音がしたりすることはありませんでした。

浄化槽の気になる維持費用

私たちが越してきた時には既に浄化槽は設置されていたので、かかる費用としてはいわゆる維持費や検査費用になります。

浄化槽の維持管理費用とは?

浄化槽の維持管理費用は自治体によって点検管理される時に支払う費用です。年に何回かの点検や汲み取りなどの為に徴収されるものです。

役所で転入手続きをした際に、「実際に住む人の人数」を聴かれ、浄化槽の使用者として誓約書にサインをします。

維持管理費用は住んでいる人数によって変わり、我が家の地域では赤ちゃんであってもその人数にカウントされます。なので、人数の変更があった場合は自治体へすぐ連絡する必要があります。

点検費用など月々かかる料金は3人合せて4082円、法定検査というものが年一回あり、それが5000円。支払い方法は自治体で異なると思いますが、我が家では月に一度、自治体への振り込みをしています。

浄化槽のブロワーにかかる費用は?

ブロワー(機械で浄化槽内の微生物に酸素を届けるもの)に電気代がかかるわけですが、これが古いものと省エネタイプで電気代がかなり違うようです。そして電気代も契約会社によって変わります。

我が家のブロワーはLA‐80Eという型式のもの。消費電力は72Wなので、少し多く見積もっても年間20000円位です。

総合的に考えて、浄化槽の年間費用は

点検費用法定検査電気代合計
年間費用48984(円)5000(円)20000(円)73984(円)

ざっとで7万5千円というところでしょうか。

市街地に住んでいた時は水道代が年間84000円ほどでした。

我が家の水道は井戸水なのでかかる料金はくみ上げるポンプの電気代がかかると思いますが、費用に関しても水道、下水道の時と大きな大差を感じていません。浄化槽自体は、水道代などの大きな節約になるというわけでもなさそうです。

浄化槽で気を付けることは3つ

使用感や費用でも大差はない浄化槽ですが、使用していくうえで気をつけなければいけない事があります。

浄化槽で気を付けること ①流すものに注意する

環境省浄化槽サイトでは、浄化槽の使い方について記述があります。例をあげると

  • 『便器の掃除には、微生物に影響するような薬剤は使用しない。』
  • 『トイレにトイレットペーパー以外の異物を流さない。』
  • 『台所から、野菜くずや天ぷら油などは流さない。』

浄化槽では汚れの分解・浄化を担っているのは『微生物』なので、気をつけなければいけない薬剤などもあるようです。

我が家で使っている排水溝を綺麗にする洗剤などには『浄化槽には影響がありません。』の表記があります。このようにちょっと強い洗剤を使う場合などは洗剤の表記をよく読み使用する必要があります。

ただ上記の注意事項に関しては普通の下水道でも気を付けた方がよいことなのかなと思います。

浄化槽で気を付けること ②ブロワーの扱いに気を付ける

ずっと住んでいるとブロワーと浄化槽の存在を忘れがち。うっかりブレーカーを落としたら、ブロワーの電源も切れてしまいます。

ブロワーは微生物へ空気を送り込むとても大切な役目を果たしています。微生物の活動が滞ると、浄化槽が機能しなくなります。ブロワーは以下の点に気を付けおくと安心です。

  • 電源を切らないこと
  • 時折きちんと作動しているか見てみること
  • 空気の取り込み口を塞がないこと

浄化槽で気を付けること ③定期点検や法定検査を忘れずに

基本的に自治体で自動的にやってくれるものではありますが、その点検結果はきちんと記録しておきましょう。基本的に用紙で渡されるので、それをファイル等に保管しておきます。法定検査などで前の定期点検のことを聞かれる時もあるので、もっておくと便利です。

また、定期点検や法定検査の前には浄化槽のマンホールの上にものがないことを確認しましょう。

マンホールの上に車があると邪魔なので何か置いたりしてマンホールの上を塞ぐことも良くないとのことでした。その点は家族で共有しておけば、大きな問題にはならないと感じましたが、娘が小さいうちは特に弄らないように気をつけなければいけなさそうです。

これが我が家のマンホール。庭の端にあるので今はあまり気にならないです。結構場所が広いのでものを置かないように気を付ける必要があります。

浄化槽を使って感じたメリット・デメリット

浄化槽を実際に使ってみて感じたメリット・デメリットとしては以下の点が挙げられます。

浄化槽のメリット

  • 環境によい
  • 下水道の時と変わらない使用感
  • 水道代として考えると安く済む(我が家は井戸水であるため)

浄化槽のデメリット

  • 使う薬剤に制限がある
  • マンホールやブロワーに気を付ける必要がある

浄化槽は管理が大変というイメージでしたが、実際住んでみるとほとんど自分たちでやる事はありませんでした。浄化槽は下水道設備の整っていない場所でも下水を綺麗にしてくれる優れもの。

浄化槽のメリット・デメリットを知ってより良く活用できるとよいですね^^

また、上水である井戸水についての記事はこちらにまとめているので気になるかたは見てみてください^^

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